歴史ある日本最大クラスで有名な作新学院
最終更新日 2024年11月19日 by wardon
作新学院は、明治18年に設立した歴史ある私立学校です。
栃木県の宇都宮市にあり、生徒総数と卒業生の規模は日本最大クラスと言われています。
ピーク時の1991年の頃には、3学年合わせると約1万人の在校生がいたほどです。
学校名は何度か変わっており、下野英学校や私立尋常中学作新館の名前で知られていた時もありました。
下野中学校や作新館高等女学校といった名前を経て、現在の学校名になったことで知られています。
参考:畑恵理事長
作新学院の校訓
校訓は一校一家と自学自習、そして誠実勤労です。
敷地内には高等部のほかに幼稚園や小学部、そして中等部があります。
高等部だけでも、10以上の校舎と3つの体育館と3つのグラウンドを持つ大きな施設です。
学校名になっている作新は、黒羽藩14代目当主大関増徳が開設した藩校の名前である作新館に由来しています。
藩校の作新館は、歴史的にも有名な勝海舟も関係していると言われる学校です。
作新館自体は廃校になったのですが、創立者の船田兵吾と黒羽藩士の小山田辯助が懇意であったことが理由とされています。
2010年の4月以降は学校法人船田教育会から分離しており、学校法人作新学院の経営する学校となったのです。
現在は共学ですが、実は2003年までは男子部と女子部の二部制でした。
二部に分かれていた男子部と女子部ですが、校舎自体は同一敷地内に位置します。
統合されてできたのが、総合進学部と呼ばれるクラスです。
日本最大級の生徒数を誇る学校で、多彩なクラスが用意されています。
学生は目的に応じて、進学するクラスを選ぶことができる自由な学校です。
入学時のコース選びは注意が必要
学内のコースは、時代に応じてカリキュラム改編されてきました。
それぞれのコースでは、異なる教育課程を持っているため授業の相互乗り入れや単位の互換性はありません。
基本的に、転部や転科も行っていないので入学時のコース選びは注意が必要です。
難関大学進学を目指すために設立されたのが、トップ英進と英進です。
旧男子部の旧女子部の時代からありますが、当初は国立志望と私立志望で分けて募集が行われていました。
これまでには、中等部からの中高一貫用のクラスが存在したこともあります。
呼び名はたまに変更されるのですが、英進だけでも大きく3つに分かれておりそれぞれ教育に力が入れられています。
英進の中では、2年次もしくは3年次に進級する際に転部することが可能です。
ただし、その際には成績や志望大学が大切になってきます。
総合進学部では、大学や専門学校を目指す学生用のカリキュラムを用意しています。
附属の大学に進学を希望する学生の多くは、このコースに進んでいる人が多いです。
志望校が変わった場合でも、総合進学から栄進へ転部することはできません。
情報科学部は、商業システムや電気システムなど普通科以外のカリキュラムを学ぶところです。
ライフデザイン科など、様々なカリキュラムが用意されています。
中には、自動車整備士養成科など資格の取得を目指すコースもあります。
情報科学部の学生は、進学ではなく就職を目指す人が中心です。
硬式野球部は強豪と呼ばれるほどの強さ
作新学院というと、夏の甲子園を思い出す人も少なくありません。
スポーツに強い学校なのですが、中でも硬式野球部は強豪と呼ばれるほどの強さで春の甲子園と夏の甲子園に何度も出場しています。
優勝したことも何度かあり、甲子園に行くために受験してくる学生もいるほどです。
軟式野球部も強く、こちらも国体などで優勝することが珍しくありません。
他にも、自転車競技部やボクシング部をはじめいろいろな分野で活躍するスポーツにおける強豪校です。
文化部もスポーツに負けておらず、吹奏楽部やチアリーディング部が全国的に有名です。
演劇部は特に有名で、関東大会や全国大会の常連校としても知られています。
作新学院の卒業生には、多数の著名人がいることでも有名です。
プロ野球界では、中日ドラゴンズ監督の天知俊一や阪神タイガース二軍監督の島野育夫をはじめ何人もの選手が活躍しています。
自転車競技では、競輪選手の雨谷一樹や自転車プロロードレース選手の廣瀬佳正が活躍しています。
サッカーやラグビーのプロ選手になっている人もおり、あらゆるスポーツで活躍している人がいるといっても過言ではありません。
さらに、オリンピック体操競技金メダリストで新潟大学教授の1人です。
モスクワ世界陸上10000m日本代表の宇賀地強や大阪世界陸上男子200m日本代表の神山知也、ロンドン五輪400m個人メドレー銅メダリストの萩野公介も卒業生として名を連ねています。
まとめ
文化面だと、歌手で作詞家のいとうかなこや作曲家でボーカルとしても活躍するウチダトモヒロも有名でしょう。
シンガーソングライターの斉藤和義やドラマーの加藤英幸など、名前を挙げるとキリがないほどです。
政治の分野では、衆議院議員で弁護士の小沢佐重喜が在籍していたこともありました。
彼は、運輸相や郵政相だったこともある大物で小沢一郎の父としても有名です。
これからの時代も、さらに有名人が卒業生として誕生することが期待されています。