神澤さんに聞く!長距離フェリーと豪華客船の違いとお得に利用する裏技
最終更新日 2024年10月9日 by wardon
豪華客船(クルーズ船)の旅と聞くと、多くの方は一部のお金持ちが利用するためのサービスと思われるかもしれません。
ところが近年は船舶が大型化することで運航コストが抑えられるようになっているので、一般庶民にも手が届くレジャーのひとつといえます。
ただし、単に宿泊を伴うような大型客船の旅を経験したいのであれば長距離フェリーを利用する方法もあります。
それでも、クルーズ船の旅は長距離フェリーの移動とは全く異なる魅力があります。
最近は長距離フェリーでも広くて立派な共有スペースやバストイレ付のホテルのような個室を備えている船舶が就航しており、ゆったりと快適に移動ができます。
たしかに豪華な長距離フェリーも存在しますが、船会社が提供するサービスのコンセプトや船舶の構造は豪華なクルーズ客船とは全く異なります。
長距離フェリーの主な目的
長距離フェリーの主な目的は大型トラックや大型コンテナを運搬することであり、仮に個人客(自家用車や旅客の利用)がゼロであったとしても貨物を運びさえすれば採算が取れて会社は一定の利益を得ることができます。
長距離フェリーの見た目は豪華な客船でも運行する目的は“貨物船”なので、旅客はオマケのような存在に過ぎません。
このため、年末年始や観光シーズンなどに一時的に増える個人客の利用は船会社にとって“臨時ボーナス”のようなもので、船会社はビジネスを継続するために多額のコストをかけて個人客へのサービスに力を入れる必要はありません。
大型トラックやコンテナを運搬することを主な目的とする長距離フェリーに対して、豪華客船は旅客に質の高いサービスを提供することで得られる運賃収入によってビジネスが成り立っています。
お客様へのサービスが船会社の存続にかかわっているといっても過言ではないので、長距離フェリーとは比較にならないほど快適に過ごせます。
今は長距離移動のメインは航空輸送であり、単に遠くに移動したいだけであれば飛行機を利用する方法が一般的です。
このため、飛行機が出現する以前のように大陸間を移動するために客船を利用する人はいません。
現在は、長距離移動とは別の目的で豪華客船が利用されています。
大型の豪華船舶の船内
飛行機・鉄道・バスなどとは異なり、空間に余裕のある大型客船の内部は豪華なリゾートホテルと同じ設備を備えることができます。
大型の豪華船舶の船内には、ホテルと同じようにバス・トイレ付の個室や広いレストランなどを備えています。
船の中には、トレーニングジム・プール・スケートリンク・劇場・映画館・診療所といった設備が用意されているケースも珍しくありません。
船が陸から離れた沖合を航行する場合でも、衛星通信を利用することで電話やインターネットが使える船もあります。
豪華客船は移動するリゾートホテルのようなもので、快適な生活を送りながら観光地を巡ることができます。
睡眠・食事・プライベートな時間を過ごしながら各地に寄港して観光ツアーに参加すれば、時間を有効活用して観光とレジャーが楽しめるでしょう。
豪華客船のクルーズツアーは他のレジャーと比較すると高額に感じられるかもしれませんが、旅費・ホテル代・食費などが全部含まれていると考えると、高すぎるものではありません。
格安ツアーに参加して飛行機で移動してホテルに宿泊しても、現地のレストランで食事をしたり現地の観光地を巡ることでそれなりの費用がかかってしまいます。
格安の費用で豪華客船の船旅を体験してみたい場合
クルーズ船の場合はツアー料金にほぼすべてのサービスの代金が含まれているので、出航してから帰航するまでの間に追加費用を負担せずに過ごすことも可能です。
どうしても格安の費用で豪華客船の船旅を体験してみたい方であれば高額なクルーズツアーに参加するのではなく、船舶を回送する時に乗船するという裏技があります。
一般的にクルーズ客船は数日~1週間程度のツアーを組むことが多いですが、常に同じエリアを巡っているわけではありません。
例えば、年末年始に日本近海のクルーズツアーを実施した後に船舶を中国や東南アジアなどに回送して大陸の旧正月向けのツアーを組む、といったような使われ方をされることがあります。
このような場合に船会社は次のツアーのために船を移動させますが、回送時でもある程度の収入を得る目的で格安料金で客室を販売するケースがあるようです。
このような方法で利用すると、1万円程度の格安料金で日本から中国に移動ができることもあるほどです。
回送船なので寄港地で下船して観光ツアーを楽しむといったことはできないものの、豪華な客船に滞在してゆったりとした船の旅を楽しむことは可能です。
まとめ
回送船に乗船する際も通常のクルーズツアーと同じように食事のサービスが含まれているので、ホテル・食事・移動を格安料金で済ませることができてしまいます。
時間に余裕がある学生や退職後の方であれば、クルーズ船の回送時に乗船して格安料金で豪華な船旅を楽しんでみると良いでしょう。